FreeBSD(98) ハンドブック : FreeBSD(98)でIP接続 : PPP : pppdの実行
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3.12.4. pppdの実行

PPPは、接続する双方の計算機上で pppd(8)を実行することにより実現します。 pppdは

  1. サーバモード
  2. クライアントモード
の 2種類のモードを持っています。サーバというのは、先に pppdを 実行し、クライアントからの接続を待つモードで、クライアントモードは 後から pppdを実行し、既に pppdを実行してあるホストに接続する モードです。pppdを実行するためには、/usr/sbin/pppd が 存在し、ディレクトリ /etc/ppp が存在する必要があります。

以下の説明では、inu(192.168.0.16) がサーバで、 neko(192.168.0.17)がクライアントであると仮定します。

3.12.4.1. サーバの設定

サーバー側では、設定ファイル /etc/ppp/options に 以下のような設定を行ないます。 <hr>

      crtscts                         # ハードウェアフロー制御
      netmask 255.255.255.0           # クラスCのネットマスク
      192.168.0.16:192.168.0.17       # 自分のIPアドレス:相手のIPアドレス
      domain  wannyan                 # ネットワーク名
      passive                         # サーバ用の設定
<hr>

3.12.4.2. クライアントの設定

クライアント側では、設定ファイル /etc/ppp/options に 以下のような設定を行ないます。 <hr>

      ctrscts                         # ハードウェアフロー制御
      netmask 255.255.255.0           # クラスCのネットマスク
      192.168.0.17:192.168.0.16       # 自分のIPアドレス:相手のIPアドレス
      domain  wannyan                 # ネットワーク名
      defaultroute                    # クライアント用の設定
<hr>

3.12.4.3. pppdの実行

設定ファイルを作成したら、まず、サーバで pppdを実行し、 次にクライアントで pppdを実行します。pppdの書式は、

pppd device speed
です。deviceには、使用するデバイスファイルを、speedには、 通信速度を指定します。/dev/cuaa0 から 19200ボーで通信を行なう時は、
        # pppd /dev/cuaa0 19200
として下さい。双方で pppdを実行したら、netstatを用いて確認してみます。
        # netstat -I ppp
としたとき、PPPが正常に使用できる状態であれば、
     Name  Mtu   Network     Address            Ipkts Ierrs    Opkts Oerrs  Coll
     ppp0  1500  <Link>                             4     0        5     0     0
     ppp0  1500  wannyan     inu                    4     0        5     0     0

というように表示されます。


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